出産手当金

社会保険の出産手当金の支給条件および支給金額算定方法が改正されました。
改正の目的は少子化対策の一貫と考えられますが、少子化の進行が一向に食い止められないことから、出産手当金の見直しの要望が高まった為でしょう。
出産手当金は、産休期間内の女性の休業手当を補完するものとして、厚生労働省が定めている制度で、社会保険から支給さます。
出産のため会社を休み、会社から報酬が受けられない場合、出産手当金が支給されるますが、被保険者や家族の生活を保障し、安心して出産前後の休養ができるようにするためとされていますが、1日の標準報酬の3分の2に相当する金額が支給されよう今回変更されました。
しかし会社からその期間に給与所得が支給された場合は、その分が差し引かれます。
これでは、積極的に子作りに励むように促す事は出来ません。
なんとも悠長な促進策と言えます。
出産手当金は以前標準日給の60%でしたが3分の2にされた事で、かなり増額されたと言えますが、そこにはカラクリがあって、以前は出産手当金を支給されるためには、それまで会社を退職しても社会保険を任意継続していれば、勤続年数や加入期間に関係なく出産手当金が支給されましたが、改正後はそのような条件はなくなり、退職後半年以内に出産した場合でも、認められません。
このような改正内容は、見た目を良くしただけのデマカセ的な改正と言えるでしょう。
出産手当が増額されたかのように見えて、運用面から適用範囲が狭まれて、出産手当として支出される資金はむしろ少なくなると言う見方もあるくらいです。
改正なのか改悪なのかよく分からなくなりますが、少子化対策として考えられたのであれば、全く意味のない改正と言わざるを得ません。
少子化対策の一環として改正された割には、少子化対策に対して、場当たり的な一時金の増額と引き換えに、支給条件を厳しくするあたりは、厚生労働省や社会保険庁の対処療法と言うか、見せかけ的な官僚の手法を露呈したに過ぎません。
厚生労働省や社会保険庁の問題に対する国民的な批判は限界に達していますが、少子化対策に対する今回の改正も、従来の失策に対する反省のかけらもないことを物語っているとと言えるでしょう。
出産しても働き続けることを希望する女性に対して託児所が不足している現状を無視して、予算の数字あわせだけに終始する、出産手当などの子育て支援に何を期待すれば良いというのでしょうか。